くるんちゅ日記

1991年生まれ、統合失調症、専業主婦。日常を綴ります。

わけがわからないことを言っている?統合失調症の連合弛緩、言葉のサラダを当事者が解説してみる

こんにちは、くるんちゅです。

 

 

 

ちかごろ、陰性症状による無気力や、神経の過敏さから、無難なおえかきやお料理の記事ばかりで、気合の入った病気の記事をあまり書けずにいました。

 

本当は、書きたかったのですが頭が鈍ってなにを書けばよいかわからなかったのが、今朝あたりからすこしずつ頭が冴えてきて、自分が本当はなにが書きたいのかが見えてきました。

 

 

 

 

それと、この間の病気の記事↓

 

kurunchu.hatenablog.com

 

を公開したとき、おおきな反響があったことに背中を押され、ひさしぶりに病気の記事を書くことにしました。

 

 

 

 

今回は、「連合弛緩、言葉のサラダ」についてです。

 

 

 

 

 

 

みなさまは、連合弛緩のある統合失調症のかたとおはなししたことがありますか。

連合弛緩や言葉のサラダ、というのは、いわゆる「わけのわからないことを言っている」という状態に近いです。

 

 

さらに具体的にいいますと、「単語としては成立しているのに、単語同士の接続がうまくいっていない状態」、例えるならば「背表紙がとれてばらばらになった本のように、一部分だけ見れば成立しているがそれぞれがばらばらになってしまったような状態、のような思考」をさします。

 

 

連合弛緩がひどくなると言葉のサラダに発展すると考えていただいても、それほど支障はございませんので、まずはより症状のわかりやすい言葉のサラダを例にとってさらっと見てみましょう。

 

 

 

わたしの以前書いた文から例をあげます。

 

 

[成立させることは常々石私的に石井は意識してる している 五反田から秋葉原までマスカラを塗りながら地下鉄を建設する]

 

 

意味がわかりませんね。

単語ひとつひとつは意味がわかるものなのに、接続がおかしいです。「なんでそこでその単語が!?」という。

 

 

 

ですが、統合失調症当事者にとってはただ「わけのわからないことを言っている」というわけでなく、ちゃんと本人にあらためて聞いてみると意味があると気づかされることがあります。

 

 

 

なかなか理解しづらい上の例、「言葉のサラダ」の詳しい解説はあとにするとして、まずは言葉のサラダの入り口のような症状、一般的な連合弛緩の説明をしましょう。

 

 

 

 

たとえば、あなたは今日の模試で前回よりも悪い点数をとってしまいました。

そこであなたは絶望してこう考えます。

「ぼく(わたし)は、志望校に入れないにちがいない」と…

 

 

 

そう、これに近い感覚です!

 

 

 

え?なにがおかしいの?と思われるかもしれません。

そうなんです。初期の連合弛緩とは、本人も気づかないようにゆっくり始まるのです。

 

 

では、なにが連合弛緩かという説明をします。

 

 

「模試が前回より悪い点数だったからといってそれが志望校に落ちるにちがいないと考える理由になるのか?」というところに着目してください。

 

「本番の試験で確実に落ちる点数をとってしまった」ならまだしも、「たまたま前回より悪い点数だっただけで、しかもそれが模試だった」というだけの話なのです。

 

また頑張れば本番や次の模試でよい点数を取ることもある、という可能性を完全に捨てきって、もう確実に落ちる、という思考にいきなり飛んでしまっています。

 

 

 

ここに「思考の接続がうまくいっていない」という問題の本質があります。

この問題こそが、連合弛緩なのです。思考の統合失調している状です。

 

 

 

これがさらに悪化すると、さきほど出てきた「言葉のサラダ」という状態になります。

 

 

思考の接続がうまくいかなくなるため、言葉の接続もうまくいかなくなる状態です。

もうここまでくると本人からしても周りからしても尋常ではない状態なので、日常生活を例にとって説明する事は困難です。

 

 

 

ですので、さきほどの例文をひとつひとつ解説して、統合失調症の言葉のサラダの世界を見ていく事にしましょう。

 

 

 

例:

成立させることは常々石私的に石井は意識してる している 五反田から秋葉原までマスカラを塗りながら地下鉄を建設する

 

解説:

何かを成立(建設)させることをイメージしながら書いた文章です。そこからいろいろなイメージがふくらみ、ふくらんだものをそのまま書いていった、という感じです。

 

統合失調症患者はなぜかダジャレや語呂合わせのような文章を好むといわれますが、イメージからさらにイメージを引き起こしやすいので何度もにたような言葉を口にする、という状態であるという説明が、当事者からみていちばん本質をあらわせていると思います。(統合失調症の症状に同じ思考や行動を繰り返す、というものもあります。)

 

例文の解説に話を戻しますと、五反田から秋葉原というのは昔どこかで見た単語をたまたま思い出したとき、そのイメージが急に濃密になったので書いてみた、という感じです。

そしてマスカラを塗りながら、というのは願望を表しています。そのとき、たまたまマスカラを塗りたかったのです(^^;)

地下鉄という単語は、秋葉原には地下鉄があるから思いついただけです。そして全体的なイメージとしての「建設」という単語を最後にくっつけて、思考が途切れて、おしまい!です。

 

 

 

筋はあまり通っていませんが、一応ただ文をざっと見て得られる情報よりはまだおおくの「本人なりの」意味があることがおわかりいただけたでしょうか。

 

 

 

 

 

 

また統合失調症の連合弛緩である状態のひとつに、「受け答えがとんちんかんになる」というものもあります。

 

 

思考と思考の接続がうまくいっていないという問題の本質がわかっていれば、なぜそうなるのか容易に想像がつくでしょう。

 

 

 

「とんちんかんな受け答え」の例を挙げます。

 

 

 

 

ある統合失調症患者に「タバコからイメージするものは?」と聞いた人がいました。

するとその患者さんはこう答えました。「広島カープ」と。

 

ライターとかヤケド、というならまだわかりますが、なんで広島カープ?と聞いてみますと、「タバコは火をつけるでしょ、だからマッチ→先端が赤い→広島カープの選手は赤い帽子をかぶっている=先端が赤い、ということ」と返されたそうです。

 

 

ちゃんとおはなしを聞いてみると、統合失調症患者特有の独特な受け答えが、健康な人の思考と地続きになっていることがおわかりいただけるかと思います。

 

 

決して、いきなり飛躍して考えているわけではなく、ちゃんと本人なりの思考のプロセスを経た結果、一般的にとんちんかんと言われる受け答えになってしまっている、ということです。

 

 

本人にもわからないくらい一瞬であまりにも考え過ぎてしまった結果、大幅に飛躍したような受け答えになってしまっている、という感じですね。

 

 

 

 

 

 

そう考えると、統合失調症の人が全くもってわけのわからないことを言っていて怖い、という恐怖感はすこし薄れてきます…でしょうか?(笑)

 

 

 

これからも、こんなふうに統合失調症当事者の頭のなかをできるだけわかりやすく、統合失調症に興味のあるかたに説明する記事を書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ではでは、わたしはそろそろおでかけをしてきます(^^)ノシ〜♪

 

 

 

 

 

 

 

↓統合失調症関連の過去記事はこちらです↓

 

 

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 (※このブログの統合失調症の解説は、あくまでわたし個人の見解であることをご理解くださいませ。)