上野に、モネ展をみにいってきました。 24歳専業主婦の超私的感想
こんばんは、くるんちゅです。
今日も、だんなさんがおやすみですので、ふたりで上野にあそびにいってきました^^
そこで、かの有名な印象派の巨匠、モネの絵を、みてきました。
というわけで、なまいきにも、わたし初の絵画の感想の記事です。
じつはわたしは、小学校の図画工作レベルの絵の知識しかありませんので、なにかおかしなところがあるかもしれません、そのばあいは、ごめんなさい。
それでは、どうぞ^^
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東京都美術館 マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展
主にモネの息子から寄贈され、マルモッタン・モネ美術館に所蔵されている、モネが86歳で亡くなるまでに描きあげた約90点の絵画のコレクションを展示したものです。
「睡蓮」などの有名な作品もありましたが、家族の肖像画や青年時代のカリカチュア(風刺画)、白内障をわずらった晩年の前衛的で力強いタッチの作品など、モネが生涯にわたって取り組んできたさまざまな作品から感じ取れる内面をクローズアップした展示内容です。
ちなみに、混雑度と待ち時間は、かなりのものですが、行く価値は十分すぎるほどあります。
その理由は最後に説明しましょう^^
まずは、それぞれの展示の感想です。
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家族の肖像
後に紹介する晩年の作品の「たましい」につながっていくことになる重要な絵画たちの展示です。
いわゆるモネらしいタッチで描かれた、しかしやや暗色に偏った色合いの家族の肖像画ですが、そこにはたしかな技術と「夫」「父」としてのモネの、家族への愛情が脈々と息づいていました。
モティーフの狩人
モネは、旅を続けながら見つけ、捉えたモティーフを素早く画面に写し取り、そのさまを「まるで狩人のようだ」と評された画家ですが、こちらの展示は「狩人・モネ」の真骨頂ともいえるべき作品群で構成されています。
色調はさまざまですが、どれも美しい光と影を印象的に捉えたモネの審美眼と唯一無二の色彩センスが光る作品群です。
…以下、収集家としてのモネ、若き日のモネ、と展示は続きます。
モネが青年期は風刺画に没頭していたこと、初期の作品は酷評されていたこと、など意外な事実があきらかになってゆきます。
そして、かの有名な「睡蓮」を含む、ジヴェルニーの庭に関する作品群にうつってゆきます。
睡蓮
だんなさんがこの作品を見た感想は、「立体感がすごい!」でしたが、わたしはむしろ最初この絵にたいして平面的という印象をうけました。
絵に立体感を与えるには、中心となるモティーフの「かたち」を確実に捉え、緻密なグラデーションで陰影を与える、という作業が必要ですが、この絵にはグラデーションが睡蓮の背景となる水面にひろくなだらかにつかわれています。それによってわたしは画面の全体としてとらえた場合の立体感がなんとなく希薄な印象をうけたのです。
なのに立体感を感じる理由は、「しずかな水面」という奥行きはあるが平面的な立体を暗くまろやかな色調のグラデーションで描き、そこに目が醒めるような原色かつはっきりした「線」で描いたモティーフ・睡蓮を大胆に配置することによって、「浮きたつような花びらの、みずみずしい立体感」を表現しているため、とわたしは分析しました。
文句無しに「モティーフの狩人・モネの代表作」といった風格の作品群だとおもいました。
そして、展示は晩年の作品群にうつってゆきます。
わたしが感じた晩年の作品の魅力
晩年の作品のコーナーにうつってゆくと、まわりの人たちからこんな声が聞こえ始めました。「モネらしくない」「えーっ…」「意味がわからない」など…
だんなさんもなんだこれ、といったような反応でした。
たしかに、モネといえば、パステルカラーの淡い色彩を優しいタッチで描いた作品群が有名ですが、わたしは個人的に晩年の作品が最も「モネらしい」と感じました。
なぜならわたしにはそれらが、モティーフの狩人であり、当時の前衛芸術家であり、家族を愛したモネの「うつくしいこころ」、「目にうつったもの」、そして「長い画家生活の中で培ってきた技術」のすべてが一体化した、すなわち画家・モネそのものをキャンバスに強烈に叩きつけて生まれた傑作にみえたからです。
この作品群をみたときわたしはモネを、目で見たものをそのままうつくしいこころに映し、それを圧倒的な技術でもって最高の芸術品に昇華するすべを知っている「本物の画家」だったのだと再認識しました。
特にわたしが目をうばわれたのは、最後に展示された「しだれ柳」という作品です。
モネは、長生きでした。ですので、家族や友人との別れをなんども経験し、うつくしいジヴェルニーの庭のなかでひとり孤独に苛まれる晩年をすごしました。
家族を亡くしたモネは、自身がつくったこの庭に植えられたしだれ柳の前で、じっと立ち尽くしたといいます。
そしてこの「しだれ柳」という作品が生まれることになるのです。
わたしにはこの作品が、家族をうしなったモネが、白内障で見えにくくなった目で見えたものを、内的に「深い悲しみと孤独のイデアというモティーフ」に昇華し、そのイデアそのものを緻密かつ激情的に画面に写し取った「前衛芸術家・ モティーフの狩人モネ」の晩年にふさわしいもっとも完成された作品であるように思えました。
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全体として、わたしはこの展示を「裏、内面、影のモネ」をしりたいかたむけのものと感じました。
先ほどわたしは、「行く価値は十分にあります」といいましたが、やはりその理由は、「美とはなにか」「こころとはなにか」「絵画とはなにか」の本質に迫り、「自分のこころ」にどうしようもなく訴えかけてくるうつくしい作品たちに出会えるから、にほかなりません。
「モネ展」は、上野の東京都美術館で、12月13日までやっていますので、ぜひ彼の作品たちに逢いにいってみてください。
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いかがでしたか。
すこし興奮しすぎて、わけのわからない文章になってしまいました(;;)
あとで修正するかもしれません。
ではでは、これからお掃除をしてきます*^^*